次世代や若者を導いていくことは、卓越した技術やスキル、豊富な経験をお持ちの方程日頃から行っていると思います。今後少子高齢化が進む中でシニア世代からの導きはどんどん増えていき、質の良い導きはどんどん求められ洗練されていくと思います。

「自己肯定ハラスメント」という面白い言葉を聞きました。教育業界では「自己肯定感が重要」ということが高らかに語られています。そんな中で語られる「自己肯定ハラスメント」・・・何とも言えないですね。

自己肯定感を持つこと自体は間違っていないしとても重要です。ただ、自己肯定感を持つに至るまでの過程が正しくなかったということです。「自己肯定感が大切です。さあ持ちましょう」「これをこうしたら自己肯定感が高まるよ」「私の若いことはこう考えていた」といった決めつけを行う中で自己肯定感を養うことは難しく、こういったことには「自己決定」がセットで組み込まれている必要があります。

この記事では教育や指導ではなく「導き方」の入門として書きますので是非ご自身の経験や知見を最大限生かすために参考にしてみてください。

導くということ

みち‐びき【導き】

案内すること。指導を与えること。「天の導きに従う」

https://www.weblio.jp/content/導き

ここでの導きの大前提として、ゴールは自分自身が決めること、そしてその道を歩むうえでの指導を行うこととなります。自分で見出したゴールであるためそのゴールは時と場合や状況に応じてどんどん変化をしていくと考えると、自分で考える重要性が見えてきます。その中では例えば「教える」「道を定める」ということは間違っていませんが手段の一端にすぎません。

導き・指導の種類

導きや指導を行う中で今、どの役割を担っているかを先輩側が認識していることが重要です。

指導の種類
指導の種類

「若者に必要なのはティーチングではないコーチングだ」「今はカウンセリングが必要な時期だ」「まずは解決だけを見据える」という会話を良く聞きますが、「どちらか」ではなく、「どちらも」というスタンスで複数を組み合わせて状況に応じて切り替えていくことが重要です。

ただ、上から決めつけや相手の言いたいことや理想を誤って解釈してはいけません。この時に必要なスキルとして「傾聴」があります。最近よく耳にしますね。傾聴は字のごとく「(耳を傾けて)熱心にきくこと。」で、最大限の関心を寄せて聞き、時には話しやすいようにうなずきや相槌を打ちながら会話を進めていきます。「いや~人の話聞くの苦手なんだよね」というのはすごくわかります。ただ、傾聴はスキルです。スキルはいつでもだれにでも身につきます。

「経験を活かして後進を育てる」際に、これまでの経験から培ってきた度量の大きさを活かして相手の背景を想像して傾聴をしてみるという経験の活かし方を選択肢の1つとして考えてみてください。もちろん時には経験を教えたり答えを渡すのも必要ですよね。

危ない導きと傾聴

「危ない」は言い過ぎかもですが・・・傾聴は協力で素晴らしいスキルです。その証拠に今世の中では「傾聴セミナー」や講師の先生がたくさんおられます。先ほどまでケイチョウケイチョウと言ってきて恐縮ですが、この傾聴だけを極める先はカウンセリングになりがちだったりします。もちろん相手が話をして気持ちよくなり、自己肯定感が高まり(低下せずに)次のアクションに移っていくことは素晴らしいですが、少々視野が狭くなりがちになります。

傾聴とともに、それ以上に重要なのが「適切なフィードバック」です。例えば傾聴の末に相手が言いたいことをすべて行ってくれる関係性と内容になった場合であっても、相手は自分から見た物事しか見えてみない場合があります。

以前「将来的に何を成し遂げたいか?」というテーマで次代を継ぐ社長候補とお話をさせていただいたことがあります。この時はずっと「売り上げを〇倍に。技術力を活かした新製品を出す」という答えでした。間違っていません、正しいと思います。その時の私は「社長としてこたえなければいけない」という感覚をずっと受けていたため、少し角度を変えた会話をしてみたくなりました。そこで私からのフィードバックは「素晴らしいですね。売り上げを〇倍にした会社の社員はどんな表情をしていますか?」と返してみました。そうするとだいぶ長い沈黙の後にポツポツと「社員の笑顔やそのためには家族も笑顔でいてほしい」「睡眠不足を解決したい」など様々な角度から話をしてくれまし。最終的には合計で数時間は話をしてくれました。(内容は社長と私だけの秘密です)

この事例は、本人が正しいと思っていることが、「こうでなければいけない」「ふつうはこうだろう」「本音は置いといて」のもう1つの側面から会話を組み立てた例となります。これは明らかに適切なフィードバックがなせる内容です。余談ですが、時に人は邪悪になります。自分を上げるために誰かを落とすとか、そういった会話があったら時にもフィードバックが必要だったり、関係性次第では傾聴からいったん離れるという判断も必要になります

導くということ Part2

ここまで読んでいただいた方々の中には卓越した技術や知識、豊富な経験がある方が多いと思います。また、その経験を次に残すために育成に取り掛かっておられる方や、地元での活動を通して何かしら残そうとされている方も多いと思います。よくお会いしますがその行動力には毎回感動をさせられ、自分の行動力を上昇させるための参考に勉強をさせていただいています。

これを「次に伝えるべきだ」といわれると距離を開けてしまいがちですが、尊敬できる姿を見て、自分でゴールを設定して見よう見まねで真似てみる、時には質問をしてみるけど最後まで聞いてくれる安心感までくれる。とても(教わる側から見て)素敵な世界な気がします。自身が経験をしているからこそ相手を受け入れられるという度量を武器としてここまでの内容が参考になれば幸いです。

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kinoshita

社会人となっても他業種多様な価値観を持って成長をしている人、従事していることに特化して成長している人、こなしている人など様々な方とかかわる中で、「大人はもっと成長できる。もっと情熱的になれる。」と叫び、ビジネスコーチングを習得。このサイトを通して、成長の仕方、学びの楽しさなど発信できればと考えています。

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