働かないおじさんのリストラが本格化
会社は「働かないおじさん」からリストラ予備軍を仕分けていると聞きますが
あえて問題提起したいです。
本当に「働かないおじさん」が居なくなったら良いのか?
実は、「働かないおじさん」よりも無能な「働くおじさん」
勤勉な日本人に多いとされる「働き者で無能なおじさん」とは、
自分が正しい判断力を持っていないにも関わらず、周囲を頼らず自分一人で行動してしまうタイプの人を指します。

ここで思いだすのが、
【ゼークトの組織論】です。
第一次世界大戦後のドイツ軍の再建に貢献した非常に優秀な軍人です。
軍事ジョークが元ネタで、ドイツの軍人ハンス・フォン・ゼークトが語ったとされ「やる気のある無能に関する名言」としてたびたび引用されます。
軍人を四つのカテゴリーに分類しています。
有能+働き者
有能+怠け者
無能+働き者
無能+怠け者
それぞれ四つのタイプの人間にどのような仕事をしてもらったらいいのかについて定義や特徴を解説します。
➀有能+働き者は参謀向き
理由は勤勉があるがゆえに、自らが働いて実行しようとする
そういうタイプは部下を率いるよりも「参謀」として司令官を補佐する方が向いている
参謀という仕事は色んな下働きもしなくてはいけないので
勤勉な人には向いていて、
あらゆる事を器用にこなしてしまうパーフェクトヒューマンですが、この人がやってくれるからと周りの人は考えなくなるし、動かなくなる。
結果的にダメ人間を作ってしまうんですよね
下準備を怠らない、気が利いている人ならバッチリ合っていますね。
私が個人的に思う欠点が、この手のタイプは自分の仕事レベルを周りにも求めてしまう事がある。
➁有能+怠け者は前線司令官が向いている
なぜかというと理由は二つあり、
怠け者があるがゆえに部下に頼ろうとするからである。
部下の力を発揮させようとしてくれます。
もう一つは自分のチームがどのようにしたら楽に勝てるのかを考えてくれるからである。
楽に勝つということはそれだけ犠牲が少なく済み勝てるので、前線司令官向きなんです。
有能で、なんでも自分でやってしまう働き者が上司だと部下が育たない。
これは子育てにも言えます。
親がなんでもやってしまうと、子供は将来何も出来ない大人に育ってしまう。
料理・家事・仕事・人間関係等々。
楽に仕事する・進める事を常に考えている人が上司に向いてる。
私が尊敬する上司がこの手のタイプの人間です。少し働き者の要素もありますが・・。
人に指示を出すのも上手く判断力にも優れていて、こちらが仕事をしやすいように裏で色々と動いてくれている。
自分の仕事も抜かりないし、いつも冷静。
自分がやるべき仕事と、人にやらせるべき仕事が分かっているんですよね。
③無能+怠け者は一見救いようがない
と思われがちですが、
実は兵士に向いている、あるいは総司令官に向いています。
なぜなら、自分で考えて行動しようとしないので
兵士であれば上官の言うとおりに動いてくれる、
総司令官であれば参謀の言う通りに動いてくれるからです、
プライドや意識が低く、扱いやすい人間という事ですね。
総司令官に向いているのが、私的には意外でした。
家庭では毒親でダメダメなんですが、指示してくれる人がいる状況だと力を発揮します。
仕事では積極的に考えて動こうとしないけど、与えられた仕事はキッチリこなすようなタイプの人です。
最近流行りの指示待ちゆとりと言われている人もこちらのタイプに分類されると思います。
④無能+働き者は真っ先に排除せよ
なぜならば、無能であるので間違いに気付かずにどんどん進んで実行しようとしてしまうから、
そうなると、さらなる間違いを引き起こしてしまいます。
処刑されるのが無能な怠け者じゃない所が、ゼークトさんの鋭い所ですよね。
本質を見抜いているなぁと。
無能な働き者タイプはプライドが高く、扱いづらい。
自分で正しい判断もできないのに勝手に行動し、さらなる問題を持ってくる。
私自身も以前は無能な働き者でしたし、未だに周りにも沢山います(笑)
皆さんは心当たりがありませんか?
ここで冒頭の「無能な働くおじさん」、
本当は迷惑な「働くおじさん」の特徴
この人たちに共通するのは
「暇なくせに忙しいふりをする」
例えば、無駄な書類仕事を増やしてしまったり、パソコンをカチャカチャいじっていると仕事している気になる...
長電話ややたらと頻繁に電話をかけてくる
誰かと会話をしていると仕事をした気になってしまう、
共通する傾向は
「暇な人」と周りから見られたくないという気持ちが強いようです、
しかし実際に会社側は正確な稼働状況が知りたいわけであり、
例えば、“トヨタ生産方式”では、
手が空いている人には「カイゼン活動」を行ってもらうという考え方があります。
いわゆる「改善」のこと。カイゼンと表記すると、おもに製造業の生産現場で行われている作業の見直し活動のことを指します。作業効率の向上や安全性の確保などに関して、経営陣から指示されるのではなく、現場の作業者が中心となって知恵を出し合い、ボトムアップで問題解決をはかっていく点に特徴があります。この概念は海外にも「kaizen」という名前で広く普及し、とくにトヨタ自動車のカイゼンは有名。トヨタ生産方式の強みの一つとして高く評価されています。
なぜなら暇な時にカイゼンを済ませておけば、
景気が良くなった時の増産に耐える体制ができるからです。
しかし働くおじさんが「忙しい演技」をしてしまうと
正確な会社の状況が分からなくなってしまう。

働くおじさんは気を付けてください。
暇な人だと見られたくないということで、余計なことをしてしまうと
評価を逆に下げてしまいます。
これを知った時に「うわぁ…同じことしてた」と私も思い当たるふしがありました。
では、「働くおじさん」は何をするべきかというと、
気づかぬうちに、自分が「無能な働き者」になっていたとしても、周囲の人は遠巻きに見ているだけで、それを知らせてくれないかもしれません。
気付かぬうちに、自分も陥ってしまう可能性のある「無能な働き者」…しかし、その危険性を自覚したところから、有能な自分へと変化することができます。
仕事上で自分はどんな強みを持ち、人間関係ではどのような人でありたいかを考えることは自己価値を高めることにつながって行くのです。
自分という人間を良く知り、好きなところや良いところをたくさん知っておきましょう。自分自身の長所を知ることは、自信へとつながります。
また、同じように社員や他者の好きなところも常に探していくことが大切です。
長所は見習うべきものであることが多いため、他者の良いところをたくさん見つけ、尊敬する気持ちを持ち謙虚な姿勢を保つことで「無能な働くおじさん」という汚名を返上することができます。